人間はとても暗示に弱い生物であることをご存知でしょうか？

 

宗教にハマることもある意味強い暗示に洗脳された状態と言えますが、人は意外と暗示にかかりやすいものです。

 

恋に破れても、辛いことがあって心も体もボロボロでも、

 

暗示の力で何とかなったりするものです。

 

そのことを明示するエピソードをひとつご紹介いたしましょう。

 

現在のトルコ西部の都市ベルガマ（古代都市ペルガモン）にあるアスクレピオン遺跡をご存知ですか？

 

古代ギリシャの医術の神アスクレピオスの聖域であり、治療院、劇場、図書館などがあったと考えられている場所と言われています。

古代の医療センターと呼ばれている観光名所としても有名ですね。

ペルガモンが栄えた紀元前4世紀からの施設で、ギリシャの医神アスクレピオスの神託を授かる場所と言われています。

 

このアスクレピオンの医療センターは、当時は聖なる道を通り抜けてから受付の場所がありました。

この受付までは、緩やかな上り坂となっていて、治療院へ続く道で「死者は通れない道」と言われていました。

たとえ生きている者であっても、自力で聖なる道を踏破できなければ施設へ入る事ができなかったのだそうです。

つまり「聖なる道」突破できるかが、この病院へ入れるかどうかの判断するテストであったということになります。

この「聖なる道」を登りきると受付してもらえるのです。

そして受付になんとか着いても、もはや治癒の見込みのない人は門前払いされていたのだそう。

医療センターであっても患者を見極めて、実際に治る見込みのある人だけを入れる施設だったのです。

 

 

そして実際の治療はどのようなものだったのかは全くの謎。

おそらく自然治癒能力に頼ったものだったという説が強い模様です。

そして治療センターには、地下道があり、中庭から治療棟へと続く150mほどの通路（当時は８５０メートルあったそう）には、トンネルの天井に10個以上の明り取りの窓があります。

 

天井に開いている、この穴から「何も心配しないで大丈夫よ、あなたは治りますから〜」と神のささやきが聞こえてきたそうです。

実際は、そこで働いている医者の声だったらしいですが、患者は「これは神のお告げなのだ！」と完全に信じ込んでいたそうです。

 

厳しい聖なる道を突破して、受付もしてもらえて、フラフラ状態でまた８５０メートルも地下道で歩いて

 

あなたは治りますよ！なんて神の声が聞こえてきたら

 

私絶対に治るやん！！！

 

て普通に思いますよね。。。

 

ただ、ここまでこれる時点で、すご〜く体力がある状態とも言えますが。。

 

 

こんな感じで暗示療法がすごく効果的に利用されていたそうです。

 

この時代に我々のご先祖日本では、イノシシとか獲物を

弓矢で追って狩っていたという縄文時代にあたりますから

これまた凄すぎますけど。

 

 

 

案外人間というものは、尊厳のある人から

 

大丈夫よ！

 

と言ってもらうだけのような精神的な回復だけで

簡単に体も治ってしまうものなのかもしれません。

 

心と体は密接に関係していると言えますね。

 

現代の医療でもアスクレピオンから学ぶことがあるのかも知れません。

 

 

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